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金融所得で社会保険料は上がる?いつから?配当・売却益の2026年改正

税務情報

2026年の医療保険制度改正をご存じですか?

この改正により、これまで確定申告の有無によって扱いが異なっていた株の配当や売却益などの金融所得について、後期高齢者医療の負担判定への反映方法が変わります。

その結果、金融所得の金額によっては、後期高齢者医療の保険料や医療費の窓口負担が増える可能性があります。

本記事では、誰に影響があるのか、いつから変わるのか、どの金融所得が対象になるのかを解説します。

2026年改正で確定申告をしていない金融所得も後期高齢者医療に反映される

確定申告していない金融所得も反映されるイメージ

2026年の改正により、これまで確定申告をしなければ後期高齢者医療の保険料や窓口負担割合に反映されなかった上場株式の配当や売却益などの金融所得も、今後は判定に反映されるようになります。

金融所得に新たな保険料率を直接かける制度ではなく、保険料や窓口負担割合を決める際の所得として反映する仕組みです。

現行制度では、上場株式の配当や売却益など、源泉徴収で課税関係が終了し確定申告をしなかった一定の金融所得は、保険料や窓口負担割合の判定に原則として反映されません。

一方、確定申告をした場合は反映されるため、同じ金額の金融所得があっても、申告の有無によって負担に差が生じることがあります。

今回の改正は、こうした差を解消するためのものです。

改正後は、金融機関等が提出する法定調書の情報を利用し、本人が確定申告をしていない場合でも対象となる金融所得を把握できる仕組みになります。

この仕組みの導入によって、個人に新たな申告などの事務負担が生じることはないとされています。

主な金融所得の扱いは次のとおりです。

金融所得 今回の改正での扱い
確定申告をしていない上場株式の配当等 新たに反映
源泉徴収ありの特定口座で確定申告をしていない上場株式等の売却益 新たに反映
源泉徴収のみで確定申告していない特定公社債の利子等 新たに反映
NISAで非課税となる配当・売却益等 対象外

NISAで非課税となる配当・売却益等は対象外、非上場株式の配当は現行どおり反映されます。

上場株式等の配当等には、公募投資信託の分配金なども含まれます。

なお、今回対象となるのは金融所得であり、株式や預金などの保有残高そのものが反映されるわけではありません。

誰が影響を受ける?

後期高齢者医療の加入者が書類を確認する様子

今回、影響を受ける可能性があるのは、後期高齢者医療の加入者で、上場株式の配当や売却益などの対象となる金融所得について、これまで確定申告をしていなかった人です。

後期高齢者医療は原則75歳以上が対象ですが、65~74歳でも一定の障害認定を受けて加入している人がいます。

すでに対象となる金融所得をすべて確定申告している人は、今回の改正による新たな影響は原則ありません。

なお、今回の対象となる場合でも、金融所得の金額やその他の所得、世帯状況によっては、保険料や医療費の窓口負担が変わらないこともあります。

今回、金融所得を反映する新たな仕組みが導入されるのは後期高齢者医療制度です。会社員などが加入する健康保険や国民健康保険に、同じ仕組みが同時に導入されるわけではありません。

なお、国民健康保険では、現行制度でも確定申告した金融所得が保険料に反映される場合があります。

金融所得の新たな反映はいつから始まる?

金融所得の反映開始時期のイメージ

具体的な開始日は、まだ決まっていません。

2026年5月29日に成立し、6月5日に公布された「健康保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第31号)」では、金融所得の反映に関する部分は公布後5年以内に政令で定める日から施行するとされています。

厚生労働省は、実際の反映まで公布後4~5年程度を見込んでおり、2026年の公布を基準にすると2030~2031年ごろが目安です。

ただし、これは確定した開始時期ではありません。

なお、「2028年から」とする情報もありますが、2028年度は過去の政府の改革工程で、金融所得の反映が「2028年度までに実施について検討する取組」に位置付けられていたことに由来します。

2028年度からの施行が決められていたわけではありません。

金融所得が反映されると保険料はいくら増える?

金融所得の反映で保険料の負担が変わるイメージ

厚生労働省は、現行制度で確定申告の有無によってどの程度負担に差が出るのか、具体例を示しています。

たとえば、夫婦ともに後期高齢者で、本人の収入が「年金230万円+金融所得50万円」、配偶者が「基礎年金83万円」の場合は、以下のようになります。

金融所得50万円の扱い 窓口負担 年間保険料
確定申告しない 1割 118,928円
確定申告する 2割 169,978円

同じ50万円の金融所得があっても、現行制度では確定申告の有無によって、年間保険料に51,050円の差が生じ、窓口負担も1割から2割に変わる例です。

今回の改正は、確定申告をしない場合でも対象となる金融所得を判定に反映し、このような差をなくすものです。

そのため、現在は確定申告をしないことで金融所得が反映されていない人は、改正後に保険料や窓口負担が増える可能性があります。

ただし、この例は現行制度の保険料率等を用いたものです。

実際の負担額は施行時の保険料率や本人・世帯の所得状況などによって異なります。

出典:厚生労働省「後期高齢者医療制度における金融所得の公平な反映」

まとめ:金融所得の新たな反映は「誰が・いつから」を確認しよう

2026年の改正により、後期高齢者医療では、これまで確定申告をしていなかった上場株式の配当や売却益なども負担判定に反映されるようになります。

具体的な開始日はまだ決まっていません。

金融所得がある方は、ご自身が今回の改正の対象となるかを確認しておきましょう。

株式や不動産など複数の資産をお持ちの方は、税金だけでなく、社会保険料や相続・贈与まで含めた資産全体での検討が重要です。

資産の保有方法や承継についてお悩みの場合は、税理士などの専門家へご相談ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の判断については、専門家にご相談ください。

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